銀行口座の新規開設や海外送金などでは、必ず身分証明書が求められます。そのような時、多くの人は運転免許証を提示するのではないでしょうか。しかし、最近ではマイナンバーカードも身分証として扱われるようになりました。免許証やパスポートを所持していない人が、マイナンバーカードを使って様々な手続きをする光景も見受けられます。この記事では「身分証明書としてのマイナンバーカード」というテーマで解説していきます。
マイナンバーカードは身分証明書として活用できる!
現在、マイナンバーカードは公的身分証明書として十分活用することができます。このカードは顔写真付きで、身分証明書としては免許証・パスポートと同じように使うことができます。
モバイル機器の機種変更でマイナンバーカードを使ってみた
今回、筆者はモバイルWiFiルーターの機種変更に行ってきました。4年使い込んだ機種から、5G対応の新機種へ交換です。通信会社のショップへ足を運び、機種変更の手続きを実施します。
この際、筆者のモバイルWiFiルーターの電話番号と写真付き身分証明書を提示する必要があります。これがなければ、新機種を受け取ることはできません。もちろん、ここで筆者が使うのはマイナンバーカード。運転免許証は、敢えて家に置いてきました。
それでも特に問題なく、新機種の受取まで終えることができました。また、機種変更だけでなく新規契約の際もマイナンバーカード1枚で手続きを完了させることができます。

政府が周知活動を実施
以上は大手通信会社のショップでの出来事ですが、中小規模の事業所や販売店ではどうでしょうか。
「マイナンバーカードが公的身分証として利用できる」という事実があまり知られておらず、そのため今まで通り運転免許証やパスポートの提示を要求する場合もあるかもしれません。
そこで政府は、事業者向けの周知活動を実施しています。
マイナンバー通知書は身分証明書にならない!
一方で、注意点もあります。これはよく誤解されることでもありますが、マイナンバー通知カードは身分証明書として利用できません。以下、マイナンバーカードとマイナンバー通知カードの違いを解説します。
マイナンバーカードと通知カードの違い
マイナンバー通知カードは紙製で、表面にその人の氏名、住所、そしてマイナンバーが記載されています。一方でマイナンバーカードはプラスチック製で、表面に顔写真、氏名、住所、生年月日が記載されています。公的身分証として有効なのは後者です。
ただし、マイナンバー通知カードはその人のマイナンバーを証明する書類として利用することができます。このあたりについては、マイナンバー総合サイトに解説があります。

マイナンバーカードは持ち歩くと危険?
「マイナンバーカードは持ち歩くと危険」という話もあります。マイナンバーカードは様々な個人情報が収録されているため、紛失や盗難が発生すると大事な情報が一気に漏洩してしまう……という話です。それは本当でしょうか?
マイナンバーカードを紛失したら
もしもマイナンバーカードを失くした場合、記載されている氏名、住所、生年月日、顔写真、マイナンバーが他人に知られてしまう恐れがあります。
ただしカードに内蔵されているICチップへのアクセスは、予め設定した4桁あるいは6~16桁のパスワードがなければ実行不可能です。また、マイナンバーを他人に知られることにより直ちに問題が発生するわけではありません。
そしてマイナンバーカードは、クレジットカードと同じように一時利用停止にすることができます。この一時利用停止に関する電話受付は、24時間365日対応しています。紛失の際は、以下の電話番号に連絡しましょう。
マイナンバー総合フリーダイヤル:0120-95-0178

マイナンバーカードは身分証明書としても便利!
マイナンバーカードは、身分証明書として免許証のように使うことができます。
まだ二輪免許も取得できない16歳未満の人にとっては、マイナンバーカードは非常に便利なものと言えます。
だからこそ、マイナンバーカードを日頃携帯する場合も免許証と同じように大切に取り扱う必要があります。様々な手続きをに利用できるマイナンバーカードをぜひ有効活用してみてください。