自動車を運転する際、運転免許証は必ず携帯しなければなりません。しかし、今後数年以内に、マイナンバーカードを運転免許証として利用できるようになる見込みです。運転免許証としての機能をマイナンバーカードに搭載することにより、それまで煩雑だった諸手続きが簡略化されます。
こんな方におすすめ
✓マイナンバーカードと運転免許証が一体化するメリットを知りたい方
✓マイナンバーカードを運転免許証として利用したいと考えている方
✓いつマイナンバーカードと運転免許証が一体化されるのか知りたい方
この記事でわかること
✓マイナンバーカードと運転免許証の一体化について
✓運転免許証と一体化するメリットについて
✓運転免許証との一本化に向けたスケジュール
マイナンバーカードと運転免許証が一体化へ
去年後半から、政府会合や検討会で「マイナンバーカードと運転免許証の一体化」に関する議論が活発に交わされるようになりました。「マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ」では、菅義偉首相や政府閣僚が参加しています。
マイナンバーカードのICチップに運転免許証の情報を記録することで、両者の統合を目指すというこの取り組みは、あらゆる場面での効率化につながります。
以下、マイナンバーカードと運転免許証の一体化でもたらされるメリットを見ていきましょう。

住所変更手続きの簡略化
引っ越し等で住所が変更となる場合、警察署や免許センターで免許証の書き換えをする必要があります。
しかしマイナンバーカードとの一体化が実現すれば、市町村窓口でマイナンバーカードの住所を変更するだけで手続きを完了でき、警察署へ届け出るプロセスを省けます。
居住都道府県外の運転免許証更新の迅速化
現在、居住都道府県を跨ぐ運転免許証の更新には時間がかかります。郵送交付を利用した場合に費やされる時間は、約3週間です。
マイナンバーカードと運転免許証の一本化は、各部署でのデータベースの共有を実現し、結果的に手続きの合理化・迅速化が達成される見込みです。
必要書類・講習のオンライン化
運転免許証の情報がマイナンバーカードのICチップに登録されることで、免許更新時の書類提出・講習のオンライン化が実現される見通しです。
マイナンバーカードの本人認証によってなりすましは防止され、オンライン化された講習の受講が可能になれば、更新手続はよりスムーズになります。
運転免許証一体化のスケジュール
マイナンバーカードと運転免許証の一体化は、今後数年間で整備されていく予定です。
マイナンバーカード・運転免許証の統合によるオンライン化は段階的に進められており、2024年よりも早く実用化される機能も存在します。また、全体的なスケジュールについても短縮されるよう、模索が続けられています。

首相が「スケジュールの前倒し」に言及
政府は当初、2026年にマイナンバーカード・運転免許証一体化が完了するとしていました。しかし、2020年12月の『マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ』では、菅首相が以下のようにスケジュールを前倒しにする旨発言しています。
「マイナンバーカードを持つメリットを高めるために、運転免許証とマイナンバーカードの一体化は、できるだけ前倒して、令和6年度(2024年)末までに実現することとしております」
優良運転者講習を自宅で受講できる!
2021年中に全国で実現予定の機能もあります。「マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ」が公表している資料によると、2021年までに優良運転者講習をオンラインで受講できるようになります。
優良運転者講習はこれまで現地で受講する必要がありましたが、今後はPCやスマホ等を使って自宅にいながら受講することが可能になります。
バラバラの仕組みを一本化
従来の運転免許証更新のプロセスは、やや複雑で面倒なものでした。遠方へ引っ越した場合、様々な手続きのために丸1日費やしてしまうこともあります。
マイナンバーカードと運転免許証の一体化が実現した場合、諸手続きの効率化が達成され、利用者の軽減負担につながります。マイナンバーカードを通した、より便利な生活が我々を待っているようです。
