マイナンバーカードと紐付けした預金口座で年金を受け取る方法

マイナンバーカードを銀行口座と紐付けることで、助成金・補助金等をシームレスに受け取ることができます。また、マイナンバーカードに銀行口座を紐づけることで、年金も受け取ることができるようになります。今回は「マイナンバーカードを利用した年金の受け取り方」ということで、銀行口座との紐付けの仕方も含めて解説していきます。

公金受取口座の登録方法

マイナンバーカードに紐付けされた預金口座で年金を受け取るには、まず「受取口座の登録」を済ませる必要があります。以下、自分自身の手で公金受取口座の紐付けを行う方法を中心に解説します。

マイナポータルでの登録

PCのブラウザ版マイナポータルから、公金受取口座を登録することができます。

PCを使用する方法は、ICカードリーダーでマイナンバーカードを読み取る方法と、スマホアプリで画面に表示されたQRコードを読み取る方法があります。前者は外付けのICカードリーダーをPCに接続し、マイナポータルログイン画面の「ICカードリーダライタでログイン」という項目をクリックしてからマイナンバーカードを認識させます。

また、マイナンバーカードを読み取ることができるスマホを持っていれば、ブラウザ版マイナポータルにログインすることが可能です。

Android、iOS共通の方法として、まずはマイナポータルのログイン画面から「QRコードでログイン」をクリックします。表示されたQRコードをスマホにインストールしたマイナポータルアプリで読み取り、4桁の暗証番号を入力します。

その後、スマホにマイナンバーカードをかざすと、PCのブラウザ版マイナポータルにカードから読み取った情報が反映されてログインできます。この場合、情報はスマホの画面ではなく、あくまでもPCの画面に表れることに注意しましょう。

マイナンバーカードのICチップを読み取ることができるスマホは限られていますが、手順を把握すると非常に簡単で、PCに設置する外付けICカードリーダーも必要ありません。

参考
マイナポータル｜03 QRコードを使ってログイン・利用者登録する

所得税の確定申告（還付申告）の際の登録

毎年2月から3月に行われる所得税の確定申告の際、e-Taxで公金受取口座を登録することもできます。

こちらは還付金受取口座を指定する際、「公金受取口座登録の同意」をすることでそれがマイナンバーカードに紐付けされます。また、e-Taxを使わない書面申告手続きの場合も「公金受取口座登録の同意」という欄があり、チェックを入れることで銀行口座が紐付けされます。

参考
デジタル庁｜所得税の確定申告で公金受取口座の登録申請を行う方法

金融機関の窓口等での登録

2023年度下期から、金融機関の窓口での公金受取口座登録も行われます。

こちらの詳細は、各金融機関から今後発表される見込みです。なお、口座登録に対応している金融機関については以下のリンクをご参照ください。

参考
デジタル庁｜所得税の確定申告で公金受取口座の登録申請を行う方法

マイナンバーカードを使うメリット

マイナンバーカードと銀行口座の紐付けで、様々なメリットが生じます。以下、「マイナンバーカードとの紐付けで発生する利点」について解説します。

日本年金機構への届書類を省略できる

マイナンバーカードを利用することで、日本年金機構へ届ける各書類を省略することができます。具体的には住所変更届、氏名変更届、死亡届です。

ただし、厚生年金保険被保険者の方が亡くなった場合の資格喪失届、遺族年金受給者が氏名を変更した場合の遺族年金失権届、遺族年金受給権者氏名変更理由届は引き続き日本年金機構への書類提出が必要です。

参考
日本年金機構｜マイナンバーが収録されている場合に省略できる届出は何ですか。

他の公金受け取りにも活用可能

マイナンバーカードと銀行口座を紐付けすることにより、年金以外の公金を同じ口座で受け取ることもできます。確定申告の際に計算した還付金も、同じ口座に振り込まれます。

ただし、マイナンバーカードと紐付ける口座は必ず本人名義のものでなければなりません。

まとめ

マイナンバーカードを活用することにより、年金やその他の公金を受け取るだけでなく「諸手続きの簡略化」を実現できます。

自分の手でマイナポータルを操作することも、手順を知れば決して複雑なものではありません。この機会に、PCとスマホを使ってマイナンバーカードと銀行口座を紐付けしてみるのはいかがでしょうか。