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マイナンバーカードを使った本人確認〜古物営業法編〜

古物営業 アイキャッチ

マイナンバーカードを用いた本人確認には、公的個人認証を用いた本人確認と券面情報による本人確認が存在します。また、いくつかの法律では、民間事業者などに対して本人確認をすることやその方法を規定しています。そして、マイナンバーカードを用いた本人確認もまたその方法に含まれていることがあります。この記事では、古物営業法に定められている本人確認とマイナンバーカードの関係について解説します。

こんな人におすすめ

  • 公的個人認証を用いた本人確認について知りたい方
  • 古物営業法の本人確認について知りたい方

この記事でわかること

  • マイナンバーカードを用いた本人確認について
  • 古物営業法の内容と古物商の許可について
目次

古物営業とは?

古物営業とは、一度使用された物品の売買や交換などをする事業のことをいいます。例えば、中古の本を買い受けて、それを他のお客さんに販売するといった事業です。

最近では、洋服や家具などを取り扱う事業者も増えており、メディアなどでもよく取り上げられています。

古物営業を行う場合には、古物営業法に基づいて、都道府県公安委員会の許可を取得する必要があります。

この許可を取得した者のことを古物商と呼びます。中古品を買い受ける方法も多様化しており、直接お店に持ち込まれる場合や回収に向かう方法、フリマサイトなどで購入する方法などがあります。

(引用:https://shoshi-navi.com/column/kobutsu-hitsuyou/

古物商が古物の買い受けや交換などを行う場合、相手方の真偽を確認するための措置(本人確認)をとらなければなりません。

なお、買い受けなどが1万円未満の取引である場合には本人確認は不要ですが、取引の金額が1万円未満である場合であっても、取引の対象物がバイク、ゲームソフト、DVD、書籍などである場合には、本人確認が必要です。

また、都道府県が定める条例によって18歳未満からの買取を規制している場合があり、その場合には、法律上本人確認を要しないとされる1万円未満の取引であっても、相手方が18歳以上であることの確認が必要になります。例えば、東京都の場合、青少年から親の同意等なしに古物を買い受けてはならないことが規定されています。

株式会社ショシナビ
[図解]古物商の許可が必要かどうかの判断基準 |ショシナビ古物商マガジン 古物商の許可が必要な取引、商材について図解で解説しています。メルカリ、ヤフオク副業の場合に、許可が必要かを判断する基準などよくある質問にもお答えしています。 

古物商が本人確認をしなければならない理由は、盗品等の売買を防止し速やかな発見を図ることです。

本人確認を行うことで、古物商に盗品が持ち込まれることを防止し、仮に持ち込まれた場合でも、誰が持ち込んだのかがすぐにわかるようにしています。

中古品を買い受ける方法が多様化している状況では、本人確認方法もそれに合わせて多様化しています。

古物営業法では、本人確認方法を限定列挙しているため、古物営業法に規定されている方法以外で本人確認を行うことは認められていません。そして、その中に公的個人認証を用いた本人確認も含まれています。

古物営業法における本人確認の方法

ここでは、古物営業法における本人確認の方法について、3つの方法を解説します。

公的個人認証を用いた本人確認

公的個人認証とは、インターネット上で行政手続きなどを行う際、第三者によるなりすましや電子データの改ざんが行われていないか確認するサービスです。

マイナンバーカードに内蔵されたICチップに組み込まれた電子証明書を用いて公的個人認証を利用することにより、本人確認やログイン認証が行われます。


(http://asist.ssr.titech.ac.jp/wp-content/uploads/a6c8b0d62ef7351360d0afb931331eed.pdf)

公的個人認証を用いた本人確認の特徴として、以下のようなものがあります。
本人確認方法が簡単(署名用電子証明書とパスワードを使った電子署名)
偽造のおそれが券面情報を用いた本人確認より低い

マイナンバーカードの券面情報を用いた本人確認

従来から一般的に行われてきた本人確認として、公的機関が発行する書面を提示する方法があります。

マイナンバーカードの券面には、基本4情報(氏名、住所、生年月日、性別)が記載され、また顔写真も表示されています。

マイナンバーカードを用いた対面での本人確認の特徴として、「発行時に市町村での厳格な本人確認がされていること」、「顔写真があるのでなりすましができないこと」、「公私での身分証明が可能であること」などがあります。

券面情報を用いた本人確認の特徴として、以下のようなものがあります。
カードを撮影してアップロードすることが面倒(申請者も確認者も)
カード自体を簡単に偽造されるおそれがある

古物営業法に定められている本人確認

古物営業法施行規則には、本人確認の方法について、古物商が相手方から公的個人認証を用いて、当該相手方の氏名等の情報の提供を受ける方法が規定されています。

つまり、古物商が古物の買受けなどをする際に、相手方の本人確認を行う方法について、古物営業法は公的個人認証を用いた方法を認めています。

古物営業法に基づく本人確認を行わなければならない民間事業者は、公的個人認証(マイナンバーカード)を用いることで、法令が求める水準の本人確認を行うことができるということです。

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/kobutsu/kaisetsu/hitaimen.html)

まとめ

古物営業法では、古物商が行う本人確認方法を限定的に定めており、民間サービスの本人確認と比べると厳しいものとなっています。古物商が買い受ける方法が多様化されている中で、公的個人認証を用いた非対面での本人確認は今後ますます活用されるでしょう。

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