10月から、マイナンバーカードの健康保険証利用が本格的に開始されました。これによって、マイナンバーカードの利用範囲が大きく拡がり、マイナンバーカードの存在は、私たちにとってより身近なものになるでしょう。この記事では、マイナンバーカードの保険証利用の概要やその利便性に加えて、申し込み手続きの方法についても解説します。
こんな人におすすめ
- マイナンバーカードの健康保険証利用について知りたい方
- マイナンバーカードの健康保険証利用に申し込みたい方
この記事でわかること
- マイナンバーカードの健康保険証利用でできること
- マイナンバーカードの健康保険証利用の申し込み方法
マイナンバーカードの健康保険証利用とは
マイナンバーカードの健康保険証利用とは、その名の通り、マイナンバーカードを医療機関等で提示する健康保険証の代わりに利用できることを意味します。。マイナンバーカードの保険証利用は、10月20日から本格的に始まっており、保険証利用が可能な病院では、保険証を持参しなくても、マイナンバーカードを提示することで受診することができます。
保険証利用のメリット

私たちは、保険証利用によって、従来の保険証になかった機能やサービスを享受できるようになります。
例えば、マイナポータルで特定健診情報や薬剤情報・医療費を閲覧できるようになることで、服用中の薬剤の情報をスマートフォンで確認できます。これは、災害時に常用している薬を持って避難しなくても、(財布などに入っている)マイナンバーカードを持っていれば、避難中にも正確な処方が受けられることに繋がります。さらに、薬剤情報と特定健診等情報を本人の同意を前提に医療関係者に提供することで、より良い医療を受けることが出来るようになります。
また従来は、転職をした場合、健康保険証が届くまでにタイムラグがありましたが、転職・結婚・引越しをしても、新しい健康保険証の発行を待たずに、保険者の手続きが完了次第、医療機関・薬局でマイナンバーカードを利用できるようになります。
自分の情報は、こちらのページから確認できます。
保険証利用の普及状況
保険証利用をするためには、マイナンバーカードを所有していることが前提となっていますので、マイナンバーカードを持っている方のみが、利用登録をすることによって、保険証利用のメリットを享受できます。そのため、「保険証利用をしたくないな」と考える方は、利用登録をしないことによって、利用を避けることができます。
もっとも、保険証利用をするためには、病院に読み取り端末が設置されている必要があります。そのため、実際にどこの病院に行っても保険証利用ができるという状態になるまでは、時間がかかるでしょう。
10月20日時点では、システムの導入が完了している医療機関や薬局は、全体の7.9%にとどまっており、政府は、導入費用の補助などを行って普及を促進する方針です。

マイナンバーカードの保険証が使える病院の探し方
ここで気になる点は、自宅や職場の近くにある病院が保険証利用に対応しているかどうか、ということだと思います。厚生労働省は、「マイナンバーカードの健康保険証利用対応の医療機関リスト」を公開しています。
また、民間サービスでも対応病院を探すことができます。例えば、お医者さんガイドを利用して、フリーワード検索で「マイナンバーカード 新宿区」と検索すると、以下のように表示され、保険証利用ができる病院を探すことができます。

フリーワード検索でかかりつけの病院名を検索した場合にも、保険証利用ができる場合には、同様に「マイナンバーカード保険証利用可」という表示がなされます。
自分の診療情報・薬剤情報をスマートフォンで確認できる状態にしておきたい方は、「保険証利用に対応している医療機関」という項目を病院・薬局選びの基準の一つにしても良いかもしれません。
マイナンバーカードの保険証登録
マイナンバーカードを健康保険証として利用するためには、健康保険証利用の登録が必要です。マイナンバーカードをまだ持っていない方は、まずマイナンバーカードの申し込みをしましょう。

保険証利用の登録は、マイナポータルから次のようなステップで行います。

まず、利用登録ページにアクセスし、登録に同意します。次に、マイナンバーカードをパソコン又はスマートフォンで読み込みます。最後に、カード発行時に設定した利用者証明用電子証明書パスワード(4桁)を入力すれば、登録が完了します。
利用登録や申し込み状況の確認はこちらからアクセスできます。
まとめ
マイナンバーカードの健康保険証利用によって、自己の医療情報をより身近にかつ正確に把握することができるようになります。対応する医療機関が増加すれば、より便利な行政サービスになるでしょう。