昨今、マイナンバーカードの健康保険証利用が本格化している他、メルカリやPayPayといった民間サービスが本人確認にマイナンバーカードのICチップ読取を取り入れるなど、マイナンバーカードの利用局面が次第に増えてきています。
マイナンバーカードを利用する場面が増えていく中で注意が必要なのは、引っ越しや結婚などで、カードに記載されている情報に変更があった際の対処法についてです。この記事では住所や氏名に変更があった場合に更新する必要があるものを解説し、引っ越しや結婚時の手続きについて具体的に説明している記事を改めてご紹介いたします。
住所・氏名が変わったらすべきこと
引っ越しや結婚などでマイナンバーカードに記載されている住所や氏名に変更が出た場合、以下の2点を更新する必要があります。
券面情報
券面情報とは、マイナンバーカードの表面に記載されている情報(基本4情報、マイナンバー)のことを差します。これらの情報が古いままだと、マイナンバーカードを銀行などへ提出する本人確認書類として利用できなくなるほか、自身のマイナンバーをマイナンバーカードで証明することができなくなります。

基本的に、市区町村窓口にて転入届や婚姻届の提出と合わせてカードの追記欄に新しい住所または氏名を記入する手続きを行うことになります。
マイナンバーカードの電子証明書
電子証明書とは、マイナンバーカードのICチップの中に格納されている証明書のことを差します。この電子証明書によって、インターネット上で本人であることを証明することができます。
マイナンバーカードのICチップには2種類の電子証明書が格納されています。

署名用電子証明書
- 氏名、住所、性別、生年月日(基本四情報)が記録されている
- これらの情報に変更があると失効する
利用者証明用電子証明書
- 署名用電子証明書とは違い基本四情報は記録されていない
- 住所や名前に変更があっても失効しない
署名用電子証明書が失効するとコンビニ交付やe-Taxのほか、金融サービス利用時のマイナンバーカードによるeKYC(オンライン本人確認)を利用できなくなります。

基本的に券面情報の変更とマイナンバーカードの電子証明書の更新はお住まいの市区町村窓口にて同時並行で行われます
転出届や婚姻届の提出によって基本情報に変更が生じると、署名用電子証明書は自動的に失効します。なるべく転入届や婚姻届の提出に合わせて、新しい署名用電子証明書の発行手続きを行うようにしましょう。
住所変更手続きの流れ
以下の記事では引っ越しで住所が変わった際の住所変更手続きの具体的な手順を解説しています。本記事では引越によって住所が変わる場合に加えて、国外に転出する場合にマイナンバーカードをどうするべきかについても扱っています。
こんな人におすすめ
- マイナンバーカードに記載されている住所情報に変更があった人
- 住所変更手続きの全体像をつかみたい人
この記事でわかること
- マイナンバーカード情報の変更手続きが必要なケース
- 必要な手続きの種類とその手順

結婚後の手続きの流れ
以下の記事では、結婚で苗字が変わった際の手続きの方法や、手続きをスムーズに行うためのポイントを解説しています。
マイナンバーカードを持っていない方についても、結婚によって苗字が変わるとマイナンバーに結び付く氏と実際の氏との間に齟齬が生じ、自身のマイナンバーを証明する際に支障が出てしまいます。本記事ではそうしたケースの対処法も合わせて紹介しています。
こんな人におすすめ
- 結婚をして氏が変わった人
- 旧姓併記をしたいと思う人
この記事でわかること
- 氏の変更・旧姓併記の手続きの仕方
- 手続きをスムーズに行うポイント

マイナンバーカードを最新に保ち、有効活用しよう
マイナンバーカードの利用用途が増えていく中でそれらの利便性を享受するには、ご自身のマイナンバーカードの券面情報、電子証明書の内容を最新に保つことが不可欠です。
引っ越しや結婚などのライフイベントに合わせて、自分のマイナンバーカードを忘れずに更新するようにしましょう。